全国には人家に被害を及ぼす恐れのある雪崩危険箇所が15000箇所以上存在し、豪雪地帯に住む人々は雪崩の脅威にさらされながら生活しています。北海道においては、雪崩危険箇所が日本海に面した急傾斜地に集中しており、逃げ場の少ない集落ではその対策が十分とは言えない状況にあります。
計画地点の多くは急傾斜地でありながら、斜面には樹木が繁茂し、豊かな自然景観を有する地域が多数を占めています。このため、計画では雪崩災害に対して安全性を確保すると同時に、既存の樹木を極力保全し、かつ経済的で効果的な雪崩対策施設の設計を行っています。